派遣社員とは何なのか?
派遣社員とは、派遣会社に属する人の事です。
企業が人材を必要とした時、通常なら企業自体が自分の所で募集し、人を雇うわけなのですが、その時に雇用条件期間など設定する手間を人材派遣会社が引き受けて、雇用の複雑な部分を短略化しているわけです。
なので派遣社員にとっては、雇用主は派遣会社なのですが、就業先は派遣会社に依頼した企業となります。上司は派遣会社にいる人で、仕事の指示をする人は就業先の社員になります。
業務上の連絡は就業先にして、休暇など福利厚生の部分は派遣会社へも連絡しなければなりません。
なので急に休まなければならなくなった時など、まず就業先へ連絡(業務上の引き継ぎなど)したあと、派遣会社へもその都度連絡しなければならなくなります。(有給での休みになるのか、代休はあるのかとか)
お金の流れは、就業先から派遣会社へ人件費が払われて、派遣会社から派遣社員に給与が払われます。交通費の精算などは、派遣会社がすることになります。
派遣社員の待遇。
時給制の給与です。普通にアルバイトの時給よりは高いです。
派遣社員にありがちなのは、通勤交通費込みの待遇になっている事。なので就業先が遠いと、その分の交通費は派遣社員本人が負担する事になるので、そのあたりも考えなければなりません。
就業先の仕事の都合で、就業先の職場から移動する時の交通費は、必要経費でもあるので就業先から出る事もあるようですが、それも基本的には就業先から派遣会社に入ってから派遣社員に払われます。
基本的にはお金は派遣会社を通さないとNGのはずです。
給与については、派遣社員に払われる元手(原資)が派遣先の会社によって違うため、同じ派遣会社に入っても派遣先によってまちまちです。同じ職場に別の派遣会社からの派遣社員がいたりすると、そこで待遇が違ったりします。
週何時間働くと、社会保険に入る事ができます。厚生年金、健康保険など、個人で入るよりは多少楽になります。あと家族がいると、厚生年金の扶養に入れるので、助かります。
派遣社員になるには。
派遣会社によって、それぞれ得意の業種があり、求人誌や求人サイトには就業先の条件を掲載していて、その就業先の具体的な企業名は伏せられている事が多いです。(ただ、だいたいの住所や業種で、大手の会社ならなんとなく社名がわかってしまいますが)
その条件を見て、受けてみたいと思ったらその派遣会社へ連絡し、登録会へ参加します。
登録会とは、その派遣会社へ派遣社員として登録することで、その時に技能試験のような最低限出来ていないといけないスキルチェックがあります。文章をキーボードで入力したり、それぞれの分野独特の試験が設定されています。それをパスすれば(元々その業種にいたならばそれほど難しい試験ではないはず。専門的な業種じゃなければキーボード入力だけだったりします)面接になり、掲載された条件の会社名など明かされて、いつから就業可能かなど具体的な話になります。
その後、就業先の会社へ派遣会社の営業の人に連れられて行き、就業先での面接、技能チェックなどすんで、条件の確認をしてお互いによければそこで就業決定。何日から来てくださいという事になります。
派遣社員として就業、3年経つと就業先を変えなければならない。
一般的な派遣は元から3年でしたが、技能を会得するのに時間がかかる専門的な26業種は派遣期限を定めていなかったのに、2015年の法改正より派遣先での就業は一律で3年が限度になりました。3年経ったら同じ就業先では仕事ができなくなり、また他の会社を探さなければならなくなりました。
派遣で働いて3年経った時の選択。
3年続けられる仕事ならば、大抵うまくいっている職場なので、職場を変わらなければならないのは心苦しいものです。できれば同じところで仕事がしたい、となったら就業先の会社で雇ってもらうか、派遣会社の社員になる手が取れる会社もあります。派遣会社の社員になると、今まで1ヶ月ごとに契約していたものが3ヶ月単位での確認になり、基本的には修業先の仕事が切れずに続く見込みで社員として取ってもらう事になるため、その仕事が続く限りは続けられるようになります。